|
会社という組織を観察していると、ときどき「上司にそっくりな部下」にお目にかかることがあります。といっても、外見がそっくりさんというわけではありません。 考え方や価値観がよく似ていて、ときには、考え方ばかりか、ちょっとしたしぐさなども似てきたりします。そうなると、同僚からは「アイツ、○○部長のレブリカみたいだな」などと揶揄されることになります。 ここでは、上司の真似をする人の本性について検証してみましょう。 上司を心から尊敬していて、「自分もあんなふうになりたい」と心から願っているからでしょうか。もちろん、そういう場合もあるでしょう。しかし、意外にも、その本性は違っていることが多いのです。
人間は弱い生き物です。とくに組織の中では、組織の論理に従わなくては生きていけない、と思ってしまいます。そこには、上司に気に入られなくてはいけない、という強迫観念も生じてきます。 ただ、そうしたマイナスの感情は、往々にして無意識のうちに閉じ込められます。 @ 上司と衝突しないように「同化」する心理が潜む そして、上司との食い違い、あるいは衝突を意識しなくてもいいように、上司と「同化」しようとします。つまり、上司と同じ考えを持ち、同じ基準で行動すれば、上司と食い違うはずがない。そうした心理から上司のレプリカ化が進行する、ということです。 たとえば、飲み会の席で、誰かが上司のモノマネをして場が盛り上がる、ということがあるでしょう。 モノマネというのは、大抵の場合、多少の悪意を含んでいるものです。つまり、自分とは違う部分を強調し、客観視して笑おうという心理です。 A 上司がいなくなれば手のひらを返して悪口を言う 上司のレプリカ化する部下は、いってみればこの裏返しで、上司を恐れ、ときには憎んでいるからこそ、みずから上司のレプリカとなって、それを取り込んでしまおうとしている、と考えられます。 そうした人間は、配置換えなどで別の部署に異動したりすると、急に元上司のレプリカをやめ、「あの部長、能力ないんだよね」などと、コロリと手のひらを返したように、悪口を言い出すこともあるのです。 |
|
|||||||||||||||||||||||||||||
Copyright (C)2015. しぐさ・癖・見た目でわかる性格・恋愛心理・深層心理. All rights reserved. |