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よく会議などでの発言中に、隣室の電話がかすかに聞こえただけで、一瞬そこで絶句することがあります。同時に、いままで熱心に耳を傾けてくれていた参加者の間にもざわめきが起きます。こうして話が途切れてしまったあとは、なんとも話しづらいものです。 ちょっとした物音で発言が妨害されるのは、意識が拡散してしまうからです。これは、原始時代に絶えず、周囲の物音に聞き耳を立てて、身を守ってきた反応の名残といってもいいでしょう。
ただし、同じ物音でも連続的だったり、予想できる物音に対しては、こんな反応は起きません。レストランやコーヒーショップで流れているBGMなら気にせず話を続けられますね。でも、注文した料理や飲み物が運ばれてきた食器が「カチャッ」という小さな音を立てるだけで、全員が黙り込んでしまうことがあります。 これを応用して、もし上司が長話を始めたら、あらかじめ用意してた10円玉を床に落としてみましょう。すると、床に落ちた音で必ず口が止まります。そこを狙って、「ところで・・」と話を転じてしまうのです。
実際、上司の長話が始まってしばらくすると、偶然を装って机の上の書類を落としたり、手にしているペンを落とす人がいます。 とくに床に落ちた書類が派手に散らばったときは効果が倍増でしょう。 「すみません。申し訳ないです」などと言いながらかき集めているうちに、話の腰を折られた上司は、「あれ、なんだっけ・・・。まあ、いいや」となる可能性が高いでしょう。
また、真剣な話をしている最中にボソッと独り言を言ったり、まったく関係のない話題を持ち出して話を中断してしまうというのもいい方法かもしれません。とくに、断りたくても断れない場合、あるいは相手の押しが強くて、こちらの主張をなかなか受け入れてもらえない場合に、この方法は効果的なのです。 ただし、これは何度も連続して使えないテクニックなので、別の方法で上司の長話を封じたい場合には、会議の冒頭にその人にしゃべってもらうようにしましょう。おしゃべりな人は、とにかくしゃべってしまわないと気がすまないからです。 そこで「まずは○○部長からひと言いただくことにします」と、立てたようなふりをして思い切り発言してもらいます。そうすれば「しゃべりたい」という欲求が満たされると同時に、自分だけが一方的に話をしていることに気づき、負い目ができて、おしゃべりにプレッシャーがかかるはずです。
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