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電話で盛り上がった話を中断すると続きを知りたくなる


「注文は、料理を出すまでははっきりと覚えているんだけど、料理を出し終わったとたんに忘れてしまうんだ」。

あるウェイターがこういったのがきっかけで発見された心理効果があります。

「実は・・・こんな話があるんですよ」と言いはじめたとたん、腕時計に目をやって話を急に終わらせる人がいます。なんとも中途半端な気持ちで別れることになりますが、それは相手の作戦かもしれません。というのも、聞いていた話を突然中断されると、その話のことが忘れられなくなるからです。



未完了の作業は完了した作業より記憶に残りやすい


未完了の作業は、完了した作業よりも記憶に残りやすいという心理があります。これを「
ツァイガルニク効果」といいます。

心理学者のツァイガルニクはこの効果を証明するため、被験者にやらせていたある作業を中途で強制的に中断するという実験をしました。すると、記憶とはまったく別の効果もあることがわかったのです。

実験終了後、ツァイガルニクが被験者たちに「時間が余ったので、好きなことをやってけっこうです」と言ったところ、80パーセント以上の被験者が、強制的に中断させられた作業を再開しました。つまり、記憶に残りやすいだけでなく、その作業を続けたい衝動に駆られるというわけです。


テレビのCMも中断効果で続きを見たくなる


テレビドラマやバラエティ番組は、話が盛り上がってきたり、主人公が絶体絶命のピンチを迎えたところで、CMが入っていたり「次回へ続く」となりますね。実は、これは「ツァイガル効果」を利用したものです。

いいところで話を切られたとえば、ために記憶が鮮明に残り、さらに「なんとしてでも続きを見たい」という衝動にも駆られ、CMが入ったり、次のオンエアまで一週間あいていても、見ずにはいられなくなるわけです。

相手が新しい話を持ち出してきた状況を思い出してください。

もしかして、先方のオファーに納得ができなかったり、こちらからそろそろ商談を切り上げようとしたときではありませんでしたか。

あなたが「この人とはもう二度と会うのをよそう」と思っていても、相手にツァイガルニク効果を使われると、「こんな話ってなんだろう?」と気になって、再会せずにはいられなくなってしまうものです。





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