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報告の最中に中座されてしまったり、過小な丁寧語が使われた場合、相手は反感を持っていると考えていいでしょう。 イベント会社に勤めている友人に「○○のコンサートチケットとってくれないかな」と頼んだとき、「OK、わかった」とは言ってくれたものの、何もしてくれずコンサート当日を迎えてしまったとしましょう。 単に忘れたという可能性を排除すれば、これは、その友人があなたに対し抑圧された反感を持っているために起きたと考えられます。
また、後輩や若年者のように下位にいる人が、上位にいる人の説得に対し、やたらに相づちを打ったり、極端に丁寧な言葉を使って反応する場合も、抑圧された反感を持っていることが考えられます。 このような抑圧された反感が生まれるのは、期待が裏切られるのが原因です。たとえば、「あなたは俺がミスしたときにかばってくれなかった」「先輩は俺のことを無視した」というような出来事があると、その人の心に反感が生まれます。
お互いに激しい敵意や反感を抱いていても、それを人目にさらすのは、他人に不快感を与えることになります。そこで、心理学用語でいうところの「反動形成」が働き、丁寧すぎる態度が生まれるわけです。 さらに、人間は不快なことは忘れようとする傾向があります。そのため、反感も抑圧されて無意識に閉じ込められます。ところが、この無意識の反感は、説得や何かを依頼されるという場面になると意識化され「冗談じゃない。アイツの話など聞いてたまるか!」という思いが生まれるのです。
もし抑圧された反感をもたれてしまった場合、最初にやるべきことは、相手のそんな非論理的な感情を認めることです。 「あなたが私に反感を持っているのはよくわかりますし、それを認めます」と言葉や態度であらわすのです。 相手が後輩や年少者のように下位にいる場合は、「ずいぶん僕も嫌われたものだね」などと、相手の反感を受けながら、相手が自分の反感に気づくように仕向けましょう。 こちらから気づくように誘導すれば、嫌でもいまの言葉に反応せざるを得なくなります。 「なに言ってるんですか、そんなことありませんよ」とか「先輩の思いすぎですよ」と相手が口にすれば、深層心理にある反感は急激にしぼんでいくものです。 ただし、これを上位者にやると、かえって反感をつのらせますから注意しましょう。そのときは「私のような者がこんなことを言うのは僭越ですが・・・」などと思い切り下手に出ることです。 なぜなら、上位者が攻撃を仕掛けてくる裏には「コイツがどのような態度に出るか試してやろう」という気持ちがある場合が多いからです。
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