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人が「時間」を感じる感覚は、環境の色によって変わります。 赤い部屋では時間が長く感じられ、青い部屋では、短く感じられます。 実際に行われた実験では、同じ一分間を過ごしても、青い部屋の被験者が11秒も短く感じていたという結果があります。覚醒効果のある赤い環境では、人は周囲の状況を敏感に感じるようになり、時間の経過もゆっくり感じるようです。 オフィスでは、会議室に情熱的でエネルギッシュな「赤」が使われると、企画に対して活発なアイデアが出やすくなります。ですが、個々の意見は積極的に出されても、それをまとめたり、冷静に判断する力が赤には不足していますので、あまり発展的な話し合いにならない可能性があります。そればかりか、時間が長く感じられて「面倒だな」と思ってしまうかもしれません。 その点で、売り上げなどのお金の話をする会議には、「青」を使った部屋が向いています。 商魂企画やデザインの仕事では、「木目」や「ベージュ系の色」が向いています。気分がリラックスするα波が出て、感性を働かせることができるからです。 一見、白で統一された空間のほうがおしゃれで、アイデアも浮かんできそうですが、白、特に真っ白は、緊張感が高まり、疲れやすくなります。 経理や事務のように、理論的にてきぱきと仕事をこなすには、「オフホワイト」を、デスクなどに取り入れると、作業が効率よく進みます。 ただし、デスクそのものを真っ白にするのは要注意です。ほどよく明るさを落としたオフホワイトなら、目にもやさしく、仕事の効率アップも期待できます。 外資系の会社では、オフィスに色とりどりのバランスボールを置いているところがあるようですが、素晴らしいアイデアです。違う色を見て体を動かすのは最高のリフレッシュになるでしょう。
集中力アップや、冷静沈着な青の効果を狙ってなのかはわかりませんが、以前はカーペットやパーテーションも、椅子も、全部をブルーやブルーグレーに統一したオフィスが多かったですが、最近はだいぶ減っているようです。 こんなに青ばかりの空間では、社員の気分が沈み、個の世界に入ってしまって、「なんとなく会社に行きたくない」と思わせる気がしてなりません。 節電の影響で、オフィスの廊下が暗く、さらにブルーのカーペットなどが敷かれていたら、どうしてもどんよりした気持ちに陥ってしまいます。 実際、オフィスで青色を使うのをやめたらうつ病の人が減ったという話もあります。 青は集中力が高まる色で市ありますが、休み明けの月曜日に対して「ブルーマンデー」という言葉があるとおり、沈んだ気分を表す色でもあるのです。
仕事で、女性がピンクを着ていたら「いいなあ」と思うことがあります。 ある程度、年齢がいっていて、キャリアがあり、部署をまとめていたり、前に出る立場の女性が、ときどき着るピンクです。 キャリアのある女性はが職場でピンクを着ると、包容力を感じ、仕事ができるうえに、母親的な優しさを併せ持つ印象が生まれます。ガツガツと厳しい雰囲気を出すよりも、ピンクが「いい上司」「やさしい先輩」という印象にし、周囲がちょっとホッとでき、部下も仕事がしやすくなります。 ですが、ピンクは基本的に、仕事モードの色ではありません。 若手の女性がピンクを着ると、年上女性に疎まれる可能性があります。 せっかく仕事を頑張っているのに、ピンクを着ていることで、チャラチャラした印象になってしまい、「若作り」「悪目立ち」なキャラクターに見せてしまうことがあります。ビジネスシーンではくれぐれも気をつけることです。 では、どうしてもピンクを着たい人は、どうしたらいいのかと言えば、ピンクは肌に近い色なので、顔まわりに肌に近い薄いピンクをもってきて、顔色になじませると、悪目立ちせず、明るく朗らかな印象を与えることができます。 たとえば、シルクのブラウスやスカーフなど、ピンクのイメージに合った柔らかい素材のものを身につけると、さらに自然な雰囲気を作れます。
社会人になると、女性は学生のときよりも「青」を着る機会が増えるのではないでしょうか。 仕事で男性に会うとき、女性は青を着たほうがうまくいきます。 男性は、感情よりも理性で物事を考えます。仕事の場ではなおさらです。つまり、服の色はどうあれ、頭の中は「青」の世界で生きています。 そこへ、女性がたとえばピンクのイメージで飛び込むと、やはり違和感を感じさせます。 「ああ、女性だ」と、同じ目線で見てもらえないのは無理のないことです。 男性の場合もそうですが、特に女性は、仕事で交渉や依頼をするとき、青を着ることで「信頼できる」「知的」「誠実」と受け取ってもらえます。相手に冷静で真剣な態度を示したければ、黄は最適の色です。 営業については、赤が役に立つこともあります。何を売り込みたいのかによって色を使い分けることも大切です。 青系の色で、「紺」もビジネスシーンで欠かせない色です。ときに地味で堅い印象になりがちです。少し女性らしさを入れたいシーンでは、やや鮮やかな印象のあるロイヤルブルーが、知的で誠実なイメージに、上品さと華やかさを添えてくれます。 セーターやかっとそー、スカートなど、どれかに取り入れてみるといいでしょう。
薄いピンク色のワイシャツや、ピンクのラインが入ったネクタイ、胸元にピンクのハンカチーフを入れている人など、最近、ピンクを上手に取り入れている男性をよく見かけます。仕事の業界にもよりますが、ビジネスシーンでピンクを身に着けている率は、もしかして女性より高いかもしれません。 似合うピンクを身に着けていると、本当におしゃれに見え、男性には、今後もどんどんピンクを取り入れるといいでしょう。 たとえ怖い上司でも、ピンクのワイシャツを着ていると、部下の女性は話しかけやすくなります。包み込むような優しさを感じる色なので、身に着けているだけで、相手はリラックスして話しやすくなるのです。 ですから、ピンクを上手に使っている男性は、女性と話すのがとても上手です。話す前から「親しみやすさ」をかもし出しているのですから、当然です。 多くの男性にとっては、異質の色であり、馴染みにくさはあるものです。 小さい頃から、男は青のような環境で育ってきたのですから、無理もありませんが、だからこそ、ピンクを取り入れている男性には、固定観念をクリアして受け入れている、懐の大きさを感じてしまいます。 ただ、使い方を間違えると、「チャラチャラしている」「キザ」「ナルシスト」などと思われるのもピンクの宿命です。男性の場合は、濃いピンクを避け、薄めのピンクをさりげなく取り入れるのがいいでしょう。
自分の意にそぐわないことを頼まれたとき、きちんと断れる人はいいですが、多くの人は、断りきれず、いやいや引き受けたり、断ったつもりなのに相手らその意思が伝わらず、うやむやのうちにやらざるを得なくなったりを繰り返してしまうものです。 こういうときに、強い決断の意思を後押ししてくれるのは、やはり「赤」でしょう。 「いけ!」という気持ちに拍車をかけてくれます。ただ、渋い赤の服を着ていくと、相手に安心感を与えてしまう場合もあるので要注意です。着ていくなら、少し派手め原色に近い赤を、どこかに身につけていくといいでしょう。 男性なら、ネクタイやポケットチーフ、女性なら、ネイルや口紅の色は目に付きやすいのでお勧めです。 もちろん服の色に取り入れることに抵抗がない人は、ワンピースやセーターなどに使ってもいいでしょう。また、バッグに赤を取り入れ、ときどき見て刺激を受けるのもいいです。 冷静に、何を言われてもたんたんと意思を伝えたい、と思ったら「青」です。 青は、何か行動に移す前、いったん自身をクールダウンさせ、落ち着かせてくれる効果があります。自分自身の精神統一に役立つのはもちろん、相手に冷静さをつきつけるのは、断る場面ではかなり効果的ではないでしょうか。 ちょっとちゃらけて相手の警戒心をときながら、さらっと断る場合には、「黄色」もいいでしょう。 黄色は、解放的にしてくれる色で、見ているだけで、緊張がほぐれ、じわじわとあなたのトークに引き込まれていきます。
相手にノーを伝える最終手段と言えば、やはり「黒」でしょう。 黒は色のなかで、もっとも暗く重たい色です。「不幸そう」「重そう」「手ごわそう」な印象とともに、相手を寄せ付けない、強い拒絶の意思を感じさせます。 「白黒はっきりさせる」と言うように、断るときに使う黒は、物事をはっきりさせる意味を含むので、断る側のゆるぎない意思をつたえるのにはぴったりです。 断るときの一番効果的な黒の使い方は、それまで数日間はパステルカラーなどの明るい色を着て会うことです。 断る日に突然黒い服を着ていくと、当然相手は驚きます。そして、断りの言葉が本気なのだとわかるでしょう。 絶対ではありませんが、全身を黒にしたほうが、メリハリが出て効果はあります。しかし、毎日、黒を着ている人では、あまり効果はないでしょう。あくまでもカラフルな色から突然黒になるのが効果的なのです。 カップルが別れ話をするのにも、「黒」は効果的です。いつもパステルカラーを着ていた彼女が、ある日突然、黒い服を着てきたら、彼氏はきっと驚いて彼女の本気度を感じ取ります。すると、別れ話も受け入れやすいかもしれません。 黒は「プロっぽさ」を感じさせる色なので、それまでパステルカラーでかわいい印象だった人が、がらりとキャラクターを変えるのに最適。「ちょっと怖い」と相手が威圧感を感じてくれれば、もう無理難題を押し付けられることはないでしょう。
「紺」を好んで着る女性が多くなってきているようです。紺と言えば、学生時代の征服の色、校則のような硬いイメージがありますが、最近では、おしゃれな色のひとつとして注目を浴びています。 社会人になってからも、紺や青などの寒色系を好んで着る女性が多いのは、制服で着慣れていることも、理由のひとつでしょう。 確かに紺はまぎれもなく、女性を品よく、知的に見せてくれます。「黒」ほど強くなく、「青」のもつ誠実さも感じられ、落ち着いた雰囲気に見えるのがいいところです。 紺は何色とでも合わせやすい万能色で、グレーや白といった無彩色から、赤やピンク、黄色、緑、オレンジといった鮮やかな色まで対応してくれます。ですから、本来なら紺をベースにいろんな色をとり知れ、カラフルなクローゼットになってくるのが理想ですが、なかなかそうもいかないようです。 どうしても、白、グレー、黒といった無彩色コーデが基本となり、クローゼットも地味になりがちです。 最近、リクルートスーツが紺ではなく、黒ばかりになったのは、社会人になってからも汎用性が高いことと、紺よりも色合わせで失敗しにくいことが理由のようです。不景気という時代が、リクルートファッションを重たくて固いイメージにしてしまったのでしょう。 黒のスーツを選択する人は、個性をアピールするより、第一印象でマイナスにならないことを優先しているのでしょうが、就活では、黒よりもやはり上品で知的に見える紺のスーツのほうがいいでしょう。 |
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