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日本の慣用句に「腰が低い」「腰が軽い」「腰が引ける」と、腰を使った表現が数多くあります。 いずれも、その人の性格や心理状態をあらわした言葉であり、それだけ腰と人間心理には、深い関係があるといえるでしょう。
★ あいさつのときの腰の角度は、「深い敬意を表すときは90度、軽い敬意を表すときは45度、普段のあいさつは30度」とあります、腰を深く曲げるほど、相手に対する敬意も深くなるというわけです。 事実、相手に敬意を払っているときは、自然と腰が低く折れ、ていねいなあいさつになるものです。逆に、腰をほとんど曲げずにあいさつする人は、言葉はどんなに丁重でも、本心では敬意は払っていないと見ていいでしょう。 ★ 動物でも、腰を低くするのは、相手に対する服従であり、防御の姿勢です。相手が自分より格上と思ったとき、腰を低くし、深く折るのは、動物的な本能といえるのです。同じ理由から、腰を落として歩く人は、自分を守ろうとする防衛意識の強い人といえます。 ★ 人を待っているときなど、腰に手をあてて立っている人がいますが、これは心も体も準備が整っていることを示しています。相手がいつきても大丈夫というわけで、心身ともに充実している状態と見ていいでしょう。 ★ しかし、腰に手をやっていても、ポケットに手を入れている場合は、意味が違ってきます。ズボンのポケットに手を入れると、自分の体に薄布1枚を通してさわることができます。そうすることで、緊張感をほぐそうとしていると考えられます。 ★ また、男性で、人と話すときに、ポケットではなく、ベルトに親指をかける人がいます。このポーズには、自分の性器を誇示したいという心理が働いています。相手を威圧する気持ちや、女性相手なら口説きたいという気持ちの表れです。
★ 初対面にもかかわらず、どっかと腰を下ろし、体全体を投げ出すように座る人がいるでしょう。そういう人は、図々しいとか、くつろいでいるというより、心の中に不安を秘めていることが多いです。その不安を隠すために、わざと横柄にくつろいだ格好をしているのです。 ★ 一方、背筋を伸ばした姿勢で腰を深く下ろす人は、相手に対して優位に立ちたがっていることを示します。逆に、椅子に浅く座る人は、いつでも逃げ出せる準備をしているわけで、相手に対して強い劣等感があり、余裕がない心理状態を表していると考えられます。
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