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「肩で風を切って歩いている」とか「肩をいからす」などという言葉があるように、肩幅の広さは、男の戦いの象徴でもあります。ですから、男らしさというか、少し威張って偉そうにしている態度を誇張して表現されているのです。
確かに肩幅の広さや厚みは、そのまま男らしさのシンボルでもあります。 昔から、男の肩というのは、米俵を担ぐとか、獲物を担ぐなど、戦利品を肩に担いで持って帰るために必要とし、がっちりして何でも担げるような立派な肩こそ男の象徴でありました。 その戦利品を獲るためには、肩は、もともと戦いのための武器を担ぐという重要な役割があったようです。 鉄砲などの重火器の装備に耐えられるだけの肩をしていることが、男に求められたのです。
このような意味を持つことから、現在でも、男らしさを強調するために、軍服などには、人工的に肩幅を広く見せる工夫が施されています。 その典型的なのが、軍服の肩章であります。 また、一般のビジネススーツでさえ、ほとんど例外なく、厚い肩パッドが標準装備されており、これなども現代社会を生き抜くビジネス戦士を思わせます。 一方、女性は男と反対で、女性らしさを象徴するのは、なで肩で優しさをあらわしています。 しかし、女性でも男の世界で渡り歩いているようなキャリアウーマンなどは、スーツ姿で颯爽と闊歩していますが、やはりスーツには、戦いの象徴である肩パッドが入っています。 肩はいからせたり、すくめたりして、いろいろな感情表現ができますが、男らしさを象徴する肩は、何の小細工をしなくても、その人の生き様がストレートに映し出されているものです。
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