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夫婦の関係が心理的に大きく変化するきっかけがあります。それは、子どもの誕生です、子どもが生まれると、夫婦は次のような二つのタイプに分かれます。
それまで名前やあだ名で呼び合っていた夫婦が、お互いのことを「パパ」「ママ」などと呼ぶようになります。これは、子どもの立場からお互いを見ていることを表し、子ども中心の典型的な家族といっていいでしょう。
呼び方を変えない場合、子どもの立場に立っていないことになります。だからといって、子どもを愛していないわけではありません。このタイプの夫婦は、お互いの心理的距離が安定しているので呼び方を替えないだけです。つまり、子どもが生まれても初々しい関係が続くと考えてよいでしょう。 ところで、子どもに対して、「お前は母さんに似て太っている」「この子はお父さんに似て、目が小さいわ」のように、体型や顔について批判する親がいます。これは、子どもに与える心理的影響が大きいと同時に、批判する親自身も問題を抱えていると考えられます。 人間は、生まれつき肉体的・精神的に自己保存の欲求を持っています。幼いころから誰かに負け惜しみを言ったり、嫉妬するのは、この自己保存の欲求によるものです。 実は、この欲求がうまく抑制されている人でも、自尊心を激しく傷つけられると、不満を解消しようとして反社会的兆候を示します。ドメスティックバイオレンスもその兆候の一つです。このような行動をとることによって、精神的な自己保存の欲求を満たしているのです。 つまり、子どもの身体的特徴について批判する親も、自分の慢性的な欲求不満を弱者の子どもを批判することで解消しようとしているわけです。 無力な子どもとしては、こんな批判を聞かされるのは耐えがたい苦痛なので、深い心の傷を作ります。欲求不満は別な方法で解消すべきでしょう。 また、自分では気づかないうちにストレスをため込んで、子どもを必要以上にののしったり叩いたりする人もいます。 この場合も、原因を生み出しているのは子どもではなく、自分自身であるケースも多いのです。子どもに対する日ごろの言動を一度見直すといいかもしれません。
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